ついつい言ってしまう言葉

 

「なんで千陽ってすぐ謝るの?」

って、かなりの確率でチェコ人の友達に言われる。

 

なんで?って言われても困るし、今まで言われたこともなかったなあ。

って思って、そろそろ二か月である。

 

最初は、通学定期を買うのを手伝ってもらったとき。

わたしのために時間割いてもらって悪いなあ、って思って、Sorryというと、

「なんで謝るの?私は、やりたくてやってるんだよ!」

と言われた。

予想してた答えと違いすぎて、びっくりした。(想定解「いいよいいよー。なんかあったらいつでも言ってねー」)

 

よくあるのは、意思の疎通ができなかったとき。

説明が下手なのと、英語の言葉のチョイスが下手なのとで、思っていることが通じないことが割とある。

こと、日本の文化やらメンタリティーやらを説明するときはいつもそう。私も実はよくわかってないんじゃないかなあと思うぐらいに、うまく伝えられない。

毎回、わたしの説明へったくそでごめんね、っていう意味で、Sorryって言ってたら、

「Don't be sorry, Be better. あなたよく謝ってるけど、謝ってもなんも変わらんよ」

と言われた。(ちなみに、これに対する想定解は、「OK」ぐらいだろうと思ってた)

 

 

今まではこんなことなかったのに、チェコに来てからあまりになんでなんでって聞かれるので、チェコに来る前から知っている、日本語を勉強して5年ぐらいのマレーシアにいる友達に、

「私って、すぐSorryっていう?」

と聞いてみた。すると、

「うん。でも、それは、日本文化だと思ってるよ。すみません、ってことでしょ」

と言われた。

 

ほう。そういうことか。

 

すみません、は、便利な言葉である。が、その便利さゆえに、ほんとにどう思っているかを直接相手に言うことはない。真意をどう相手が解釈するかにゆだねられる表現である。

 

わたしのために時間を割いてくれてごめんね、って言わずに、ありがとう、といえばよかった。

説明下手でごめんね、って謝って済ませるんじゃなくて、わかってもらえるように努力すればよかった。

 

すみません、っていうのは簡単だ。でも、思っていることを口に出すのは難しい。

すみません、っていうのは簡単だ。でも、上手に説明できるようになるのは難しい。

 

まだまだ精進が必要そうである。

 

写真は、地道に手作業で修理されて、維持されてるプラハの石畳。